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- 福島県内26人の高校生がモデルロケットの打ち上げ技術を競う「福島ロケットチャレンジ2025」(Postbox-newsR Provided by Like-s)- 2025.11.10(月) 16:00
福島県内26人の高校生がモデルロケットの打ち上げ技術を競う「福島ロケットチャレンジ2025」
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2025.11.10(月) 16:00
2025年11月1日(土)、第3回「福島ロケットチャレンジ2025」が、開催されました。未明の激しい風雨もなんのその。会場となったふくしまスカイパーク(福島市)にかかった大きな虹が本番を祝福してくれました。
本大会は、福島県内の中学生・高校生を対象にモデルロケットの製作・打ち上げを通して、大自然へのチャレンジ精神と探求心、チームワークを育む機会を提供することで、宇宙の思いを高め、将来の宇宙・航空産業を担う人材を育てることを目的としています。主催は、福島県や福島市などで構成する実行委員会です。
大会当日、審査されるのはモデルロケットの打ち上げ技術と、取り組みに関する計画力、観察力、考察力を説明するプレゼンテーションです。2回打ち上げた時に搭載物(生のうずらの卵)と機体を、破損することなく規定の高度(250ft/約76m)・滞空時間(16~18秒)にいかに近づけることができたか、ほかにも機体の重量や今回から高校生によるプレゼンテーションも審査の対象に加えられました。優勝チームには、2026年2月南相馬市で開催される全国大会「宇宙甲子園」が待っています。
第3回大会は、福島高等学校から2チーム、川俣高等学校、会津工業高等学校、福島工業高等学校定時制、小高産業技術高等学校、合わせて26人の高校生が出場しました。
今夏、エントリーを決めた皆さんは、生卵を割らずに打ち上げと回収ができるモデルロケットの設計、製作、実験と試射を重ね、ギリギリまでグラム単位で機体を調整するなど、努力を続けたとのことです。会場入りされた後も機体検査ギリギリまで微調整を続けて発射に備えていました。
高校生のロケットチャレンジ物語
休憩時間に「福島ロケットチャレンジ」の魅力を尋ねると、各校それぞれに物語を持ちながら、純粋に科学を楽しんできたことが見えてきました。結果発表の前に、その物語をダイジェストでお伝えします。
まっさらからのチャレンジだったという男子3人のチームは、部活の数が少なく、高校時代にもっといろいろな経験をさせたいと願っている先生からの声掛けでチャレンジを決めたとのこと。当日は、ご両親や小学生の弟さんたちが見守る中、1回目は残念ながら飛び立つことができませんでしたが、さらに調整を重ねて2回目に空高く打ち上げることができました。応援に来ていた小学生たちも満面の笑み。「とにかく普段できないことができたので、とても貴重な経験になりました」と答えてくれました。
「ロケットチャレンジの魅力は、達成感です。苦労した分、初めてうまく行った時、『おおっ!こんな感じで飛ぶんだ』と感動しました」「自分たちで作ったロケットが、空に上がっていくのを見る度、すごいなと思います」と、話してくれた1年生1人と2年生2人の男子チームは、部活動の一環として参加を決めたとのこと。途中、2年生がインターンシップで留守をした期間があり、一人になった1年生は、クラスメイトにも声をかけて手伝ってもらったそうです。CADを担当した2年生は、ほぼ独学だったとも話してくれました。
授業で習ったCAD技術を活かしたいと1クラス4人全員が、満場一致で参加を決めたチームもありました。ロケットチャレンジの魅力を尋ねると、「自分たちで作ったロケットが空に飛んでいくところが魅力なんですが、作る過程も自分たちをのめり込ませる面白さがあります」とのこと。ほかにも「大変なことがたくさんあって、一個一個細かくクリアして行かなきゃならないんです。どれもとても繊細で、すごく難しいんですけど。しっかりまっすぐ上がって、高く飛んで行った時に『よく飛んでくれたな』と。その時に感じる達成感が気持ちいいです」とも話してくれました。
女子生徒2人を含むチームは、「みんなで試行錯誤しながら1つのことに夢中になる時間が楽しい」と話してくれました。「パラシュートをつけたり、分離なども普通のロケットに近い構造になっているところも魅力です」「自分たちで作ったロケットが、火薬を使って打ち上げる時の迫力は、もう最高! カッコイイ!」とも。その勇姿が、種子島宇宙センターから白煙を上げて飛び立つロケットと重なり、胸が熱くなるのかもしれないですね。
男子5人でチャレンジしたチームは、「普段触ることがないロケットに、一番近くで触れることができて、なおかついろんなソフトウェアを使ってシミュレーションを重ねた後、設計、製作、試射と、本番に向けて改良ができるのが、実際のロケット開発みたいな感じですごい楽しい」と話してくれました。昨年の反省を生かして設計し、フィンや電池を入れるところ、ノーズコーンなどを分担して、みんなで作り上げたとのことです。
全員高校3年生。課題研究としてクラスメイト7人で取り組んだチームもありました。「高度とか滞空時間とか、目標数値があるんですけど。それをクリアするのが難しくて。その時間通りには行かないかもしれないから、プラスで何メートル追加したりとか。みんなで1つずつロケットを作って、その中で良いものを2機選んで持ってきました」とのこと。
猛暑の夏から秋にかけて、寝ても覚めてもロケットと向き合った皆さん。26人の胸に宿った情熱は、次の挑戦へと彼らを突き動かす原動力になることでしょう。
風を読みながら本番スタート
本番は、強風のためもしかしたら1回目の成績で審査になるかもという心配もありました。しかし、大きな虹の祝福もあり、いずれのチームも午前と午後に1回ずつ、計2回の打ち上げを行うことができました。
結果発表、優勝チームは「宇宙甲子園」へ!
ドキドキのプレゼンテーションも済ませて、後は結果発表を待つのみ。
優勝は、先輩の経験を生かしながら試作や試射を重ね軽量化を図った福島工業高等学校定時制「TEIJI魂」でした。記録は242フィート、滞空時間17秒09。
審査員特別賞には、会津工業高等学校「チーム会工」。AstroX賞には、独創的な発想と創意工夫が評価され福島高等学校「PERSEUS(ペルセウス)」が選ばれました。
優勝チームの皆さんに胸の内を聞くと、「 4人しかいない中で、みんなで頑張ってきてめちゃくちゃ良い結果で、ものすごくうれしいです。今3年生、でも定時制は4年あるので、まだ来年もがんばります。全国大会ももちろんがんばります!」と話してくれました。
2026年2月、南相馬市で開かれる全国大会「宇宙甲子園」での活躍を、みんなで応援しましょう!
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