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【ふくしま定食部】 第96回 「みずいろのまち」本宮市で長年愛される、中舟場に構える老舗食堂(2)

エス・シー・シー

2025.09.07(日) 10:26

「もやしラーメン+ミニカキフライ丼セット」(1,150円)

『ふくしま定食部』部長・東野

Facebook内で20,000人以上の会員を有する『ふくしま定食部』の部長・東野氏による食べ歩きコラム。東野氏「食堂がかもし出す情緒や風情ごと、そのメニューを多くの人に味わっていただきたいと思います」。

※最初から読む→https://newsr.jp/news/disp.html?id=3813


ページを捲るたびにグラスのビールを呷る時間もいいですね。ちょうど漫画も佳境に差し掛かった頃、青コーナーに「もやしラーメン+ミニカキフライ丼」組の入場です。

まずはスープから。中央は白く外縁は醤油ダレの琥珀色。その様はあたかも本宮のドラゴンアイ。れんげで好みの塩梅にチューニングしながらズズっと。鶏ガラベースに生姜と野菜の旨みが溶け出して。外縁のチャーシューを煮込んだ醤油ダレがおいしい。

「とろみ餡♪ won’t you stay for me♪」

もやし、キャベツ、玉ねぎ、ニンジン、ニラ。アイルランドカラーで彩られた野菜も心地よい歯ざわり。

スープも野菜も巻き込んだ麺をリフト
終盤にこしょうをひと振り

もやしラーメンと言ってもサンマーメンとも異なる、出汁と生姜の醤油タンメンと言ったほうが伝わりやすいでしょうか。和食も扱われ、自前で出汁も取られるふなばさんらしい優しい旨みに、右腕を突き上げてブロディの雄叫び!

緩くウエーブのかかった中太麺の歯応えが、とろみを絡めた緩急を伴って口まで運んでくれます。

カキフライ丼は、カキの滋味深い風味と、アクセントの白ごまにご飯も進んで、ハンセンのテキサスロングホーン!

子供にタオルケットを掛けるようにそーっとソースがけ
みょうがの甘酢漬けと茄子味噌がビールに合います

サクサクに揚がったカキフライにすっかり嵌って、次回はフルサイズのカキフライ定食に決定です。

お冷をぐいっと飲み干したらお会計ですね。昭和37年創業、現在は3代目ご夫妻が切り盛りされています。

出汁の効いたカツ丼も、オムライスの味も、初代店主のお婆様の味を継承。お婆様が毎日出汁を取っていたのを見てきたので、当たり前のこととして続けてきたそう。

2022年に本宮市内の飲食店が「英国風グルメ」を創作・提供を開始した際には「英国風ラーメン」を考案。これも気になっています。

奥州街道でいただく欧州風メニュー※要事前予約
2階で定食宴会も開催可能

2階には最大40名が入れる広間もあり、お祭りのあとの笠貫の場所としても地域ではお馴染み。

2019年の東日本台風では膝のあたりまで浸水。内装が明るいと感じたのは、このときに改装したからなのかとハッとしました。

その状況を救ったのは、店主のお子さんのハンドボール仲間とそのご家族。小さい頃から家族ぐるみでふなばさんの食事を楽しんできた思いから、お店のみならず周囲の片付けにまで奔走されたそうです。復興の根底にふなばさんが繋いだ味があったのですね。

平日はサラリーマン、休日は家族づれなどで賑わう旧奥州街道の風景の一部。江戸時代の「本宮宿」の面影が残る“うなぎの寝床”な地割り。肩を寄せるのは建物だけではなく、地域に寄り添うふなばさんの存在も同様。

間口約5.4m毎に課税された間口税の面影。
あさりの佃煮をテイクアウトして晩酌に

公園で遊んでふなばさんでお腹いっぱいになる、本宮市の平穏な日々に寄り添い続けてくださいね。

ごちそうさまでした!

◆Information

お食事処ふなば

住所
本宮市本宮下町62-1

電話番号
0243-34-2404

営業時間
11:30~14:30/17:30~19:30

休み
毎週水曜日

駐車場
約15台

※最初から読む→https://newsr.jp/news/disp.html?id=3813

※「ふくしま定食部」一覧をみる→https://www.cjnavi.co.jp/section/series/column-fukushima-teisyoku

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