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【日刊CJ Monmo Web】晩秋の只見町「浅草岳」を背景に走る只見線列車

エス・シー・シー

2025.11.10(月) 10:20

【晩秋の浅草岳を背景に走る只見線列車(南会津郡只見町田子倉地内)※2024年11月上旬撮影】[撮影機種:Canon EOS R、手持ち撮影:シャッター速度1/1000、F10、絞り優先]

年間300日、奥会津やJR只見線の撮影をし続ける郷土写真家・星 賢孝(けんこう)さん。彼だからこそ知る四季折々の“美しき奥会津”をお届け。撮影アドバイスも紹介します。

郷土写真家 星 賢孝
奥会津とJR只見線を撮影する郷土写真家。廃村で消滅した只見川の渡し舟「霧幻峡の渡し」を復活。インバウンドでの地域活性化に取り組む。2019年「みんゆう県民大賞ふるさと創世賞」受賞。2020年には写真集「四季彩々」(2019年発行)で福島民報出版文化賞・奨励賞。

畏敬と慈愛と霊峰と

錦秋に 汽笛ひびきて 山笑ふ 浅草岳に 雲の影ゆく

国境のトンネルを抜け、列車は勇躍してやってくる。背後には雪冠霊峰の浅草岳がそびえている。秋深き奥会津はまさに色彩の楽園で、燃える楓と黄金にきらめく楢の葉と、それを包み込む山肌の茶褐色。自然の調べが幾重にも折り重なって、夢幻の景観を織りなしている。

古来より畏敬の念を抱かせてきた浅草岳は、その厳粛な姿と裏腹に、里を潤し人々を守り続けてきた慈愛の心が漂っている。山肌はすでに冬の気配を帯び、白き雪がその頂を染めている。

この地を訪れる旅人は車窓を流れる錦秋絵巻に心奪われ、大山河と人と鉄道が共に生きてきた歳月の重みにも、感嘆を禁じ得ない。霊峰見下ろす只見の里は、悠久の静けさをたたえて旅人達を迎えている。

この写真の撮影地は急峻につきおすすめは出来ないので、近くの田子倉休憩所に駐車し、橋上から撮っていただきたい。レンズは24mmから105mm。

文・写真/星 賢孝

◆Information

晩秋の只見町「浅草岳」を背景に走る只見線列車

住所
【今回の撮影スポット】
南会津郡只見町田子倉地内

「星 賢孝の奥会津だより」一覧をみる

https://www.cjnavi.co.jp/section/series/hoshi-kenkou-okuaizu

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