福島県立美術館では、2026年1月10日(土)から2月1日(日)まで、特集展示「絵画の臨界点 ─若松光一郎、鎌田正蔵のフォルム─」を開催します。

本展では、福島の洋画界を牽引した、若松光一郎（1914-1995、いわき市出身）と鎌田正蔵（1913-1999、三春町ゆかり）の作品を福島県立美術館のコレクションよりご紹介いたします。

ともに東京美術学校油画科での同級生で、 若松はいわき市を拠点に、鎌田は郡山市を拠点に活動しました。グループ「貌」や「同人会」などの若手芸術家集団でも一緒に活動し、扱うモチーフや素材を変化させながら、常に新しい絵画表現を追求していきました。戦後、若松はコラージュ技法を取り入れた制作を始め、鎌田は具象と抽象のあいだを揺れ動きながら、ユーモアのある独自の視点で様々なフォルムを作り出します。

タイトルにある臨界点とは、気体と液体の境界がなくなり、両者が区別できなくなる物理的状態の限界点を示す化学用語から引用しました。若松と鎌田の創作活動は、作風の変遷を経て、具象と抽象が入り混じった、臨界点としての作品に結実していきます。

若松と鎌田の交流を起点に、同時代を生きた二人の作家について、時代的な背景や関連作家の作品もふまえながら、画業の変遷を辿ります。

■会場
福島県立美術館
〒960-8003　福島県福島市森合字西養山1番地

■会期
2026年1月10日(土)〜2月1日(日)

■休館日
毎週月曜（月曜が祝日の場合は翌日）

■開館時間
9:30～17:00（入館は16:30まで）

■観覧料　
一般・大学生360（280）円、高校生以下　無料
＊（　）内は20名以上の団体料金

■関連イベント
【担当学芸員によるギャラリートーク】
　日時：1月10日(土)、1月24日(土) いずれも14時～15時
　※観覧券ご購入の上、展示室入口にお集まりください

【創作プログラム「コラージュを生かした作品づくり」】
絵画制作の中でコラージュ技法を生かし、手描き制作だけでは味わえない面白い作品作りを楽しみます。時には、表現を手助けし、また表現の幅を広げて思いもかけない面白い作品が出来上がったりします。
貼り付ける材料は和紙や包装紙、布切れ等なんでもOKです。オリジナルの絵画を制作してみましょう。
日時：1月17日（土）・18日（日）10時～15時
※お昼休憩をはさみます　※2日間
・講師：鷺邦明氏（画家、福島県立美術館収蔵作家）
・対象：高校生以上10名程度
・会場：福島県立美術館実習室
・材料費：1,500円
・申し込み締め切り：1月7日（木）　※先着順
※事前申し込みが必要です。詳細は福島県立美術館HPをご覧ください。

■詳しくは福島県立美術館HPの下記ページをご覧ください
https://art-museum.fcs.ed.jp/exhibition/feature